一般財団法人 日本小児在宅医学会
一般財団法人日本小児在宅医学会
代表理事 前田浩利
皆様、こんにちは。 私は2023年、初代の田村正徳先生から代表理事の働きを引き継ぎました。田村先生はじめ多くの方のご指導、ご支援をいただきながらこの重責を果たしてゆきたいと願っております。 私どもが日々取り組んでいる小児在宅医療は、医療的ケア児者と言われる日常的に医療が必要な子どもや若年成人の方、治療困難で最期の時を家で過ごすことを願った小児がんの子どもたちを支援します。 これらの方々は、ごく少数で、最近まで地域に居ないはずの例外的な存在でした。それゆえに、その方々が家で生きていくためには、家族の多大な負担が生じたのです。今、多くの方々の願いと働きによって、そのような状況が変わりつつあります。特に2021年9月に施行された「医療的ケア児及びその家族の支援に関する法律」は大きな変化をもたらしました。この法律によって、我が国は、世界に先立ち、最も弱い立場にある医療的ケア児が、社会の中で幸せに生きられる国を目指すことを宣言したとも言えるのです。私は、そのような日本の国民であることを誇りに思います。最も弱い存在の医療的ケア児者が幸せに生きられる国は、全ての子どもが幸せに生きられる国であると信じます。そのような国を目指して私たち日本小児在宅医学会は、多くの皆様と手を携え一歩一歩歩んでゆきたいと願っています。